8月のリスボン、2019。

15年目のリスボンの夏。久しぶりの休日だったので友人と街を歩く。以前はこの時期みんな南部にバカンスに行ってしまうので、街中が閑散としていた8月。荒い熱風がからっぽの路上をさらっていたなあ、なんて思い出しながら今日の観光ブームで大量の外国人に埋め尽くされる現在のリスボン市街をのんびりとうねり歩く。古びて寂れた哀愁漂うリスボンの建物やお店がどんどん改修されて、外資系のピカピカのホテルになる。改修以前はそういうスペースに多くのアーティストのアトリエや、アンティークなお店があったけれど、もうない。どんどんなくなる。街から文化人や近所のローカルなおじさんおばさんが消えて行き、観光客が瞬く間に取って代わる。自分の仕事柄、人と交流することが多いので新しいカフェやレストランも地元民じゃない人が働いていると寂しくなる。ローカル住民は郊外に移住する。良くも悪くも「古き良き街リスボン」が観光資源と言う新しい価値観によって貪欲に生まれ変わっていく。洗練されていく田舎街リスボン。まあ、欲がありすぎっていうのはこの街に合わないから、田舎感とローカル文化的価値観をキープした楽しい施設が残ったり、もっと出現していったりすることを願いつつ、新しいホテルや面白そうな店をひやかしに再交流へと歩く。これからは郊外やリスボン以外の田舎も面白くなりそうだな。


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