Autor: BNKTNKA_admin

そして、2020.

あまりに目の前のことに夢中で時間が飛んでいってしまう。あ、2020年。えっと、自分がリスボンのアート・インスティテュートを卒業したのが2010年だから、あれからもう10年。ボディ・ペインティング、体に色を塗ってパフォーマンスしたり、絵を描いて発表したり、夜な夜な深夜のバイトでリスボン・アンダーグラウンドな生活してたり、あの頃からもう10年?今現在、必死で仕事こなしてる自分にハタと気が付いた。あの頃はまだ自分が固まってなくて、でも好きなことを続けたくて、そう、自分の何かを作り続けたくて、必死だった。それは今も変わらない。じゃあ、この10年で何が変わったんだろう。昔は恋愛を楽しむ時間もあったのに、今はとても忙しい。友達とフラフラする時間もあったのに、今はそんな余裕がなかなか出来ない。現在は、好きな事、夢中になれる仕事が私の時間を占領している。影絵アート。10年前、再度リスボンで学生をしている時には考えもしなかった部類の表現に没頭している。そして、今年からはそれを教える側に立つ自分がいる。

8月のリスボン、2019。

15年目のリスボンの夏。久しぶりの休日だったので友人と街を歩く。以前はこの時期みんな南部にバカンスに行ってしまうので、街中が閑散としていた8月。荒い熱風がからっぽの路上をさらっていたなあ、なんて思い出しながら今日の観光ブームで大量の外国人に埋め尽くされる現在のリスボン市街をのんびりとうねり歩く。古びて寂れた哀愁漂うリスボンの建物やお店がどんどん改修されて、外資系のピカピカのホテルになる。改修以前はそういうスペースに多くのアーティストのアトリエや、アンティークなお店があったけれど、もうない。どんどんなくなる。街から文化人や近所のローカルなおじさんおばさんが消えて行き、観光客が瞬く間に取って代わる。自分の仕事柄、人と交流することが多いので新しいカフェやレストランも地元民じゃない人が働いていると寂しくなる。ローカル住民は郊外に移住する。良くも悪くも「古き良き街リスボン」が観光資源と言う新しい価値観によって貪欲に生まれ変わっていく。洗練されていく田舎街リスボン。まあ、欲がありすぎっていうのはこの街に合わないから、田舎感とローカル文化的価値観をキープした楽しい施設が残ったり、もっと出現していったりすることを願いつつ、新しいホテルや面白そうな店をひやかしに再交流へと歩く。これからは郊外やリスボン以外の田舎も面白くなりそうだな。

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